RESEARCH CASE

研究事例

次世代開発

メタサーフェスめっき
めっきから生まれる次世代の電磁波デザイン

メタサーフェスめっきとは、材料表面に金属パターンを配置することで、電磁波を選択的に通したり、反射したり、吸収したりする機能を持たせる新しい制御技術です。
吉野電化工業では、MIDパターンめっきやシールドめっきで培った量産技術を活かし、めっきプロセスによるメタサーフェスめっき技術の開発に取り組んでいます。
従来のシールドめっきが電磁波を「跳ね返す」ことで電子機器を守るのに対し、メタサーフェスめっきでは電磁波を「選んで制御する」ことが可能となり、機器の性能向上や誤動作抑制への応用が期待されています。

  • 機能 シールド性、周波数選択性
  • めっき種 無電解・電解銅めっき、電解磁性合金めっき
  • 素材 SPS、m-PPE

中小製造業向けFEMS開発

中小製造業向けのFEMSをNEDO事業下で開発しました。
電力削減を検討されている事業者様のために、FEMS導入効果を事前に検討するための「1秒間隔で見る工場の電力消費」計測を行います。
NEDO事業名:新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業「中小製造業の電力自給率増加のための持続的蓄電池導入型FEMSの開発(2021年9月~2024年9月)

多孔質導電体:メソポーラスめっき

名古屋大学の山内教授・横島教授らが考案した、十数ナノメートル周期の規則構造を持つ「メソポーラスめっき」の量産化技術を開発中です。
本技術によるメソポーラス構造は、ナノメートルオーダーの規則的な貫通孔を有しており、そのナノ空間は、電気を通すMOF(金属有機構造体:Metal-Organic Framwork)と言えるような性能を示し、電気化学反応の活性を制御・向上させます。
さらに、この規則的な表面構造を応用した、メタマテリアル分野への展開も進めています。

*「メソ孔(メソポーラス / Mesopore)」とは、国際純正応用化学連合(IUPAC)によって定義された、細孔の直径が2nmから50nmの範囲にある細孔のことを指します。

多孔質導電体:三次元多孔質銅めっき

本研究は、東京理科大学・四反田研究室との共同開発テーマです。
銅粉と高分子バインダからなる前駆体層に電気銅めっきを施す独自のアプローチにより、三次元多孔質構造を持つ銅電極の作製に成功しました。
この電極は極めて高い電気化学的アクセス性を備えており、現在はアンモニアガスセンサへの応用を見据え、さらなる研究開発を推進しています。
本開発は、R7年度さいたま市研究開発人材高度化タスクフォース事業の支援を受けました。
特許(特願2026-030125)

委託・共同開発

炭素材料および炭素繊維強化プラスチックなどの複合材料は軽量性と高い強度を両立した材料として注目されています。
吉野電化工業では様々な炭素材料や成形前のCFRPプリプレグ材等へのめっきも可能です。

炭素材料・炭素繊維強化プラスチックへのめっき

次世代の軽量・高強度素材として注目される炭素材料および炭素繊維強化プラスチック。
吉野電化工業では、産業技術総合研究所の堀内グループとの共同開発により、硬化前のCFRPプリプレグ材へ直接施工できる画期的なめっきプロセスを確立しました。
本技術によるめっき層は、わずか0.3μmという極薄膜ながら優れた耐雷性を発揮し、航空機分野への応用が強く期待されています。
また、弊社では成型後のCFRP材や多様な炭素材料へのめっき処理にも幅広く対応しており、複合材料のさらなる機能化に貢献いたします。

    • 機能 導電性、耐雷性、シールド性、耐候性、耐摩耗性
    • めっき種 銅、ニッケル *プリプレグは銅めっきのみ
    • 素材 CFRP、CNT、炭素繊維

    めっき試作

    高耐食性黒色めっき

    黒色めっき被膜は、光の乱反射や散乱を大幅に低減し、電子部品製造装置や光学系など、厳密な光の制御が求められる部品に適用されています。
    また、装飾用途では重厚感・高級感などの意匠性を付与する技術として注目されています。
    吉野電化工業では、漆黒調から光沢のあるピアノブラックまで、お客様のご要望に合わせた黒色めっきが可能です。

    高光沢黒色めっき
    無光沢黒色めっき
    • 機能 意匠性、反射防止、放熱性、放射性
    • めっき種 黒色無電解ニッケルめっき、黒色電解ニッケル合金めっき
    • 素材 樹脂、鉄、銅、アルミ、チタン、ステンレス

    難めっき素材へのめっき

    ガラスやセラミックス、磁石や微粒子などの「難めっき素材」において、安定しためっき膜を形成するには、素材特性に応じた適切な前処理が不可欠です。
    吉野電化工業では⾧年培ったノウハウを活かし、お客様のご要望に応じためっき処理をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

    ガラス素材へのめっき
    • 機能 耐食性、導電性、意匠性、耐摩耗性
    • めっき種 銅めっき、ニッケルめっき、金めっき、錫めっき、クロムめっき、パラジウムめっき
    • 素材 ガラス、セラミック、スーパーエンジニアリングプラスチック、炭素材料、磁石、チタン

    MID:3次元成形回路部品(Molded Interconnect Device)

    MID(Molded Interconnect Device)は、射出成形した樹脂部品の表面に直接回路パターンを形成し、構造体と回路基板とを一体化する技術です。
    部品点数や配線・組付け工数を削減でき、製品の小型化・軽量化とコスト低減に貢献します。
    吉野電化工業では、はんだリフロー実装に対応した量産プロセスを確立し、安定した品質での量産実績を有しています。
    車載部品・センサー・通信機器分野などへの応用展開を進めています。

    • 機能 三次元回路形成、構造体一体化、小型化・軽量化
    • めっき種 無電解・電解銅めっき、電解ニッケルめっき、電解軟質金めっき
    • 素材 PPA、PPS、SPS

    高速スパッタ

    スパッタ(スパッタリング)は、真空中でターゲット材料を叩き出して基板へ堆積させる乾式成膜(PVD)です。
    一般に、密着性・緻密な膜質・膜厚制御性などが特徴として挙げられます。

    • 特徴 成膜粒子のエネルギーが大きく、付着力が高い/膜が緻密/膜質・膜厚制御がしやすい
      合金・高融点金属膜や酸化物等も含め成膜対象が広い

    - ご相談ください

    高速スパッタの採否は、基材(耐熱)・膜材料・必要膜厚・機能(導電/バリア/光学)・量産スループットで決まります。
    要求仕様(膜材料・膜厚・用途)をご提示ください。

    分散めっき

    めっき液中に粒子を分散させた状態でめっきを行うことで、めっき膜中に微粒子を取り込ませながら成膜する技術です。
    分散させる粒子の種類により、めっき膜に付与される性質が決まります。

    ダイヤモンド複合めっき表面SEM像
    • 機能 高硬度、耐摩耗性、撥水性
    • めっき種 ニッケルめっき
    • 素材 鉄、ステンレス、銅

    アルミニウム材へのアルマイト処理

    アルマイト処理は、陽極酸化反応によってアルミニウム表面に強固な酸化皮膜を形成し、耐食性や表面硬度を飛躍的に向上させる技術です。
    吉野電化工業では、標準的なアルマイトに加え、過酷な環境下での使用に耐える「硬質アルマイト」、製品の意匠性を高める「着色アルマイト」、そして優れた摺動性を付与する「潤滑アルマイト」など、お客様の製品仕様に最適なアルマイト処理をご提案いたします。

    着色アルマイト処理
    • 機能 高硬度、耐食性、意匠性、耐摩耗性
    • めっき種 陽極酸化処理
    • 素材 アルミニウム、アルミニウム合金

    分析装置

    研究開発や不具合解析において、めっき液を最適に保つ「分析管理」やめっき表面の状態を正確に把握する「表面解析」は不可欠です。
    吉野電化工業では、高精度な分析装置を多数導入し、液組成の厳密な管理からめっき製品の微細構造評価、さらには不具合発生時の高度な解析まで、一貫した体制を整え、研究開発の推進と更なる品質向上に繋げていきます。

    FEタイプ電子線マイクロアナライザ
    (EPMA)
    ICP発光分光分析装置
    電磁波シールド効果測定システム