WHAT IS PLATING?

めっきとは

めっきとは

金属や樹脂などの非金属の表面に薄い金属膜を成膜させる技術の総称です。めっきには大きく3つの役割があると言われています。①腐食やサビを防止する防食めっき、②見た目を美しくする装飾めっき、③導電性や耐摩耗性をよくする機能めっき。吉野電化工業では金属素材から樹脂素材に至るまで、各種素材に対し、お客様のニーズに合わせためっき加工を行っています。

01なぜ、めっきをするのでしょうか?

めっき(鍍金)とは、金属や非金属などの固体表面に金属を成膜させる技術の総称です。 めっきには主に、次の3つの目的があります。

図に登場する機能の代表例としては、静電気の防止、電磁波シールド、反射性の確保、導電性の向上、放熱性の向上などがあります。これからの時代、いずれの機能もとても重要なものです。

めっきの膜厚は? めっきはとても薄い!

めっきの膜厚:数μm~数十μm *1μm(ミクロン、マイクロメーター)= 1×10-6m = 0.001mm

多層めっき層についての図

めっきの分類は?

めっきは、湿式と乾式に分けられます。
湿式めっき:水溶液中でめっきする方法。吉野電化工業のめっきは湿式めっき。
乾式めっき:真空中でめっきする方法。

※当社の研究開発部にはスパッタ装置があります。

02めっきは、どのような工程で
行われるのでしょうか?

プラスチックめっき加工

こちらは、一般的なプラスチック上へのめっき工程です。この工程では、最終的にめっき対象物に対して電気を流して金属皮膜を形成することを目的としています。ただし、プラスチックという素材は電気が流れません。電気を流すにはどうすればいいのでしょうか。それは、めっきする前の前処理工程において、無電解めっきという工程を施してプラスチックに電気が流れる状態に変えればいいのです。

めっき密着メカニズムのイメージ図
(ABS樹脂の場合)
表層断面イメージ

無電解めっきと電気めっき

電気(電解)めっき

水溶液(めっき液)に電気を流し、電気エネルギーによって水溶液中の金属イオンを還元して金属を成膜します。電気を流す必要があるので、めっきを施す対象部物は導電性を有する必要があります。

無電解めっき

電気を使わないめっきです。電気の代わりに化学反応で金属を析出させてめっきを施します。無電解めっきには、還元めっきと置換めっきという2種の析出方法があります。

還元めっき

還元剤という物質(成分)がめっき表面で電子を放出することでめっきを析出します。一般的に無電解めっきと言えば、その大多数が還元めっきです。

置換めっき

置換めっきは、金属のイオン化傾向を利用してめっきします。めっきする金属素材を、イオン化傾向がその金属素材よりも小さい金属イオンの水溶液(めっき液)に入れると、めっきする金属の表面にイオン化傾向が小さい金属が析出してきます。この現象を利用して金属素材にめっきします。

金属イオンの傾向
電気めっきと無電解めっきのメリット・デメリット
メリット デメリット
電気めっき
  • めっき成膜速度が比較的速い
  • 厚いめっきが可能
  • 不導体材料へのめっき不可
  • 膜厚分布のコントロールに様々な工夫と
    ノウハウが必要
無電解めっき
  • めっき膜厚均一性が高い
  • 素材が導体、不導体に問わずめっきが可能
  • 電気めっきより浴組成管理が必要
  • 析出速度を高めるには浴の高温維持が必要
    (30~90℃)
  • コスト高(薬液代等)

03めっきの種類と特徴

銅めっき(元素記号:Cu)

特徴

赤い色調、電気伝導性と熱伝導性に優れます。柔軟性と光沢を付与できます。

用途
プリント配線板・半導体回路のめっき・フライパン底部への厚付け銅めっき・電磁波シールドめっき

ニッケルめっき(元素記号:Ni)

特徴

鉄に似た色調(ステンレスカラー)、耐食性に優れ、硬い。鉄鋼や銅合金、亜鉛合金、アルミ合金などの素材上にめっきを施し、防食と装飾の役割を付与できます。金属の場合は錆止め効果があります。

用途
装飾・防食めっき・クロム・貴金属めっきの下地めっき 接点やコネクタ用金めっきの拡散防止

クロムめっき(元素記号:Cr)

特徴

青みがかった、銀白色の色調。大気中で不導体化するので変色することなく、美しい色調を維持することができます。めっきの中では最も硬く、硬度は800HV~1000HVが得られ、耐摩耗性に優れています。

用途 内容
装飾クロムめっき
0.1~0.5μm
自動車外装部品(エンブレム、ラジエーターグリル、ドアハンドル)、医療機器部品、水洗金具などに適用されます。
硬質クロムめっき
0.5μm~100μm
クロムめっきの硬さと耐摩耗性を利用し、耐摩耗性を必要とする多くの産業においてなくてはならない表面処理法になっています。

クロムめっきは、被覆率や均一電着性が極めて悪く、難しいめっきとされています。吉野電化工業では、クロムめっき、およびそれに使う治具に関する多くのノウハウを蓄積しています。

亜鉛めっき(元素記号:Zn)

特徴

銀白色の色調。防錆、鉄の錆止め目的で用いられます。
身の回りには多くの亜鉛めっき部品があり、例えばボルトやナット、ヒンジなどに利用されています。

用途 内容
鉄の防錆 鉄鋼材料の防食として最も代表的な表面処理。

亜鉛は、鉄よりイオン化傾向が大きく、鉄より先に腐食します。この現象を利用して鉄を腐食から守ります。これを犠牲防食と呼びます。亜鉛は、そのままでは酸化・腐食されやすいので、通常は亜鉛の酸化を防ぐためクロメート処理が施されます。

クロメート処理

亜鉛はそのままでは酸化・腐食されやすく、大気下では白錆を発生して比較的早く腐食してしまいます。そこで耐食性を⾧期間維持するために、亜鉛めっきの表面に「クロメート処理」を施します。色調は光沢、有色、緑色、黒色に大別されます。

吉野電化工業では、亜鉛めっき製品の耐食性をさらに高めるために、亜鉛ニッケル合金めっき(低ニッケル)やスズ亜鉛合金めっきを提供しています。また下地にニッケルめっきを挟んだ2層めっきなどを利用することで、従来の亜鉛めっきよりも高い耐食性を持たせることが可能です。

スズめっき(元素記号:Sn)

特徴

銀白色の色調。耐食性に優れ、大気中で変色しにくく、毒性がありません。融点は非常に低く、はんだ付けに適しています。また、柔軟性が高く、潤滑性にも優れています。

用途 内容
防錆めっき 耐食性に優れ、毒性が無いので食器や缶詰の表面処理に適しています。
摺動性があるため、自動車のエンジンの摺動部分などにも使われています。
はんだ付け 融点が低く、はんだ付け性が高いため、はんだ付けに盛んに使われています。